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薪を束ねて運ぶ、ブルーシートを木に張る、物干しのロープを張る。庭仕事や山仕事では、ロープを使う場面がけっこうあります。
そんなとき、結び方をいくつか知っているだけで、作業がずいぶん楽になります。ほどけてほしくないときはほどけず、作業が終わったらすっとほどける。それが、よい結び方です。この記事では、庭仕事や薪運びで役立つ4つの結び方と使い分け、作業用ロープの選び方をまとめます。
この記事でわかること
- ロープの部分の呼び方
- もやい結び・巻き結び・ふた結び・本結びの結び方
- 場面ごとの使い分け
- 作業用ロープの選び方
- ロープを使うときの注意点
はじめに:ロープの部分の呼び方
結び方の説明でよく出てくる言葉を、先に確認しておきます。
| 呼び方 | 意味 |
|---|---|
| 端(はし) | 結ぶときに動かす、ロープの先のほう |
| 元(もと) | 動かさない、長く残っているほう |
| 輪(わ) | ロープを曲げてつくる輪 |
以下の説明では、この「端」と「元」という言葉を使います。
もやい結び:ほどけにくく、ほどきやすい輪をつくる
もやい結びは、ロープの先に、大きさの変わらない輪をつくる結び方です。輪に力がかかっても締まりにくく、作業が終わったらほどきやすいのが特徴です。沼津市が公開している「ロープ結索法」の資料でも、「結びやすく、解きやすい結び方として多用される」と紹介されています。
結び方
1. 元のほうに、小さな輪をつくる(端側のロープが上になるように重ねる)
2. 端を、小さな輪の下から上へ通す
3. 端を、元のロープの後ろにまわす
4. 端を、もう一度小さな輪の上から下へ通す
5. 端と、つくった大きな輪の両側を持って、しっかり引き締める
使う場面
- ロープの先に輪をつくって、杭や木にかける
- 荷物にロープをかけて引く
巻き結び:杭や木にロープを結ぶ
巻き結びは、杭や木の幹、支柱などにロープを結びつけるときに使う結び方です。結ぶのが早く、長さの調整もしやすいのが特徴です。
結び方
1. 端を、杭のまわりに一周巻く
2. 巻いたロープの上を斜めにまたぐようにして、もう一周巻く
3. 2周目の巻きの下に、端をくぐらせる
4. 端と元を引いて、締める
注意点
巻き結びは、ゆるんだり引っぱられたりをくり返すと、少しずつほどけてくることがあります。しっかり留めておきたいときは、端を元のロープにもう一度結んでおく(ひと結びを足す)と安心です。
ふた結び:ロープを杭や木にしっかり留める
ふた結びは、杭や木にロープをかけて、端を元のロープに2回結びつける結び方です。簡単で、ブルーシートの端を木にとめるときなどに便利です。
結び方
1. 端を、杭や木に一周かける
2. 端を、元のロープに一回巻きつけて、できた輪にくぐらせる(ひと結び)
3. 同じ向きに、もう一回くり返す
4. 端を引いて、杭のほうへ寄せて締める
2回とも同じ向きに巻くのがポイントです。

本結び:薪や枝を束ねる
本結びは、ロープの両端をしっかり結びつける結び方です。薪や切った枝を束ねるときによく使います。
結び方
1. 束ねたいもののまわりにロープを回し、両端を持つ
2. 右の端を左の端の上に重ね、一回からめる
3. 今度は、左の端を右の端の上に重ね、もう一回からめる
4. 両方の端を引いて締める
2回目に重ねる向きをまちがえると、「たて結び」という、ほどけやすい結び方になってしまいます。結び目が横にまっすぐ並んでいれば、本結びができています。
沼津市の資料では、本結びは同じ太さ・同じ材質のロープどうしをつなぐのに適していて、太さや材質が異なる場合には、すべりほどけるおそれがあるとされています。
場面ごとの使い分け
| やりたいこと | 結び方 |
|---|---|
| ロープの先に輪をつくって引く | もやい結び |
| 杭や支柱にロープを結ぶ | 巻き結び、ふた結び |
| ブルーシートを木に張る | ふた結び |
| 薪や枝を束ねる | 本結び |
薪を運ぶときの薪の選び方は「薪の選び方と乾燥の目安」、薪割りの道具は「薪割り斧・手斧の選び方」、焚き付けづくりには「鉈の選び方」も参考にしてください。
作業用ロープの選び方
ホームセンターや通販では、いろいろなロープが売られています。庭仕事で使うなら、次の点を見て選びましょう。
- 太さ:細すぎると手に食い込み、結び目もほどきにくくなる。手で扱いやすい太さを選ぶ
- 長さ:使う場面より少し長めがあると、結び目をつくる余裕ができる
- 素材:屋外で使うなら、雨や日光に強い合成繊維のものが扱いやすい。天然素材の麻ロープは手になじむが、濡れると傷みやすい
- 用途の表示:商品に書かれた用途と、使ってよい重さの目安を必ず確認する
ロープの端の処理としまい方
切ったロープの端は、そのままにしておくと少しずつほつれてきます。合成繊維のロープなら、端をビニールテープで巻いておくと、ほつれにくくなります。
使い終わったロープは、からまないように輪にまとめてからしまいます。腕にくるくると巻いていく方法や、手のひらとひじのあいだに8の字を描くように巻く方法などがあります。最後に、まとめたロープの端を何回か巻きつけて留めておくと、次に使うときにすぐほどけて便利です。日光に当たり続けると傷みやすいので、日の当たらない場所にしまっておきましょう。
ロープを使うときの注意点
沼津市の資料では、ロープを扱うときの注意点として、次のようなことがあげられています。
- 不必要な摩擦や衝撃をさける(ロープが弱くなる)
- 作業中もロープの状態に気を配る
- 物の角や異物に当たる場合は、保護する
- 結び目の端は、こぶし1つ分(15cm)以上残す
- 正しく結ぶ
あわせて、次のことにも気をつけてください。
- 人の体を支えたり、木に登ったりするためにこの記事の結び方や作業用ロープを使わない
- 木を倒す方向をロープで引いて調整するような作業は、ロープが切れたり木が思わぬ方向に倒れたりして、たいへん危険。自分でやらず、専門の業者に相談する
- 傷んだり、ほつれたりしたロープは使わない
- 手袋をつけて扱う(ロープで手をこすると、やけどのようになることがある)
手袋の選び方は「作業用手袋の選び方」で紹介しています。
よくある質問
Q. 結び方を覚えるコツは?
A. 家で短いロープを使って、何度か結んでみるのがいちばんの近道です。椅子の脚や、ほうきの柄を杭に見立てて練習すると覚えやすいです。
Q. 濡れたロープはどう手入れする?
A. 泥を落として、日陰で乾かしてからしまいます。濡れたまま丸めてしまうと、傷みやにおいの原因になります。
Q. ほどけない結び目ができてしまったら?
A. 無理に引っぱらず、結び目を少しゆるめる方向に押してから、ほぐしてみてください。ほどけないときは、その部分を切って、ロープの端がほつれないよう処理しておきます。
結び方は、一度覚えると一生使える
ロープの結び方は、道具を買い足さなくても、作業を楽にしてくれる技術です。もやい結びと巻き結びの2つを覚えるだけでも、できることがぐっと増えます。この冬、薪を束ねるときに、ぜひ試してみてください。
Instagramでは、薪や山の道具の写真も載せています。よければのぞいてみてください。
参考資料
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